日本の中古ブランド衣料とインバウンド客のニーズ

ブックオフがマレーシアでの店舗網拡大に向けて「Jalan Jalan Japan」3号店となるCenter Point店を2018年6月2日にオープン

このニュースリリースから、日本の中古品の需要について、ちょっと私見をまとめます。


アジア諸国で日本ブランドの認知度は高い

以下、箇条書きです。

・ユナイテッドアローズやビームスなどのセレクトショップは、東南アジアでも、おしゃれに興味がある上位中間層&将来的に上位中間層になる学生の間で知られている。情報経路は、カジュアルに訪日できるアッパークラスのファッションクラスタ(インフルエンサ―や芸能人、デザイナーなど)経路もあるけど、経産省のクールジャパン予算でできた期間限定ストアもあり。

・(参考)2011年、シンガポールのTANGSにユナイテッドアローズやBEAMSなど期間限定店を出す。KLイセタンでもポーター等を扱うポップアップストア出現。堀田知人のローカルの人からは「素敵、だけど高いよね」という評価が多め。

→だから、日本で流行ってる・日本のファッションに対する知識はあるし、感触は悪くない。「いいな」と思うけど、値段がネックで実際の購入につながらない。

インバウンド客の中古ブランド衣料のニーズ

・インドネシアやマレーシアの訪日旅行情報交換コミュニティを眺めていると、「(御徒町の)モードオフがすごいいい!」など、中古衣料店の口コミ多い。中古衣料店で買ったものを自国の友達や同僚のお土産にすることも。ブックオフスーパーバザーとか、モードオフとか、そういう日本の中古ブランド服屋の情報ニーズが高い。けど絶対観光マップには載ってない。ここ、日本人側が「知ってほしい」情報と、インバウンド側が「知りたい情報」の溝だなと痛感する。

・シンガポール人20代男性「ヘッドポーターのバッグ、シンガポールで買うと400シンガポールドル(3万円強)くらいだけど、おんなじものでちょっと持ち手が汚れてるやつ、大井競馬場のフリマで6000円で買えた。ラッキー」

・ルイヴィトンやエルメスなどの国際ブランド品の中古品もニーズが高い。「シンガポールや香港で新品買うより日本のセカンドハンドのがいい」「日本人はキレイに使うから中古でも状態がいい」(インドネシア人・40代女性)「日本のお店で買ったほうが中古でもフェイクじゃなさそう」(20代女性)

・アジア以外でも、フランスやオーストラリアの家族旅行者が、天候が予想外で服を急遽買ったという声あり。ユニクロのウインドブレーカーなどを買ってそのままホテルに捨てていってた。

インバウンド客から「転売商品」としてのニーズ

・インドネシアでは「anello」のリュックが新品1万円以上で市販されている。(輸入品なので贅沢税?がかかる)その値段でも買いたいということ。ちなみに日本の市販価格は3000円程度。

個人的な話だが、2年前、子どもがまだ乳児だったとき、インドネシア人から「アネロの中古を(メルカリやヤフオクで)仕入れて羽田空港に持ってきてくれない?」的なビジネスの提案をもらったこと数回あり。

・インドネシア、マレーシア人相手のインスタ垢で「PrelovedJapan」(日本で大切に使われていたもの)を売る小売り業者結構多め。日本に住む留学生などが小遣い稼ぎ感覚でやってる。インスタで#prelovedjapan タグを検索。

越境ECは日本人より日本に住む留学生などのほうが一歩上手かなと思います。

アジアでは日本の中古衣料品が市販されている

・2012年前後のマレーシア、駅前などで衣料品を売ってる露店がランダムに出てくるんだけど、中身をよく見ると日本の中古レディースブランド。キャサリンロスとかavvとかローリーズファーム(古いロゴ)とか、状態はまあ悪くない。冒頭のブックオフもまさにそう。

・2013年前後のジャカルタでも、中級以下のショッピングモールで日本の中古衣料をリメイクしたっぽい服が売ってた。B級流れ品かな?と思ったけど、よくよくみるとどこどこ県立高校のジャージみたいなのもある。

・2010-2015の間でも、タイのバンコクで、または国境エリアで、日本の小学校のジャージ(体操服?)が売ってるのを見かけたとの声あり。

→流通経路が謎。マレーシアの正規ブックオフ以外、(高校のジャージなどもあるので)衣料支援品の横流しっぽい?

以上、私が知る情報です。


まとめとして、


・転売用(お小遣い稼ぎor本業ビジネス?)か自分用かおみやげ用かは置いといて、日本の中古ブランド衣料のニーズは高い。

・アジア圏外でも、日本の急な天候の変化などで気温に合わせた服がほしくなる。なるべく安く買いたい→中古衣料も一つの手段。

・ブランドといっても、ルイヴィトンのようなアッパーブランドから、anelloリュックのように「日本人みんな使ってるようなもの」など価格帯・質もさまざま

・アジアの人は「日本(人)の中古品はそんなに汚くない、悪くない」というような感覚がある

インバウンド集客がしたい自治体・観光協会は、地域の中古衣料品店に関する情報をインバウンド客向けに開示すべき。インバウンド客がほしい情報と、日本人が売り込みたい情報のずれがここにある

・中古衣料品店に関する情報がよくわからない?整理方法がよくわからない?? (同)訪日インバウンド対応総合研究所がお手伝いします。


*この記事は、代表の個人ブログ「みきほ氏ブログ」をもとに作成しました